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日 時 |
*YouAreMySun*第二話
早速「ノルウェイの森」を手に入れた。
大学の側にある大型チェーン店の古本屋に足を運び探した。菜乃自身は例の本屋で購入しようと思っていたのだが、大学の友達に言うと「古本屋にあるんじゃない?」と提案されたからだ。普段は雑誌を買う位しか本屋に立ち寄ることがないため、その古本屋を利用したのは初めてだった。
商品の並び方や店内の構図を理解するのに時間がかかり「村上春樹」がなかなか見つからなかった。最終的には店員に問い、場所を教えてもらった。
文庫本が整然と並べられた棚があり、どうやら商品は作...
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2008/11/25 02:15 |
*YouAreMySun*第一話
人間とはこんなにも、全身を愛で満たせる生き物だったのかと樋口菜乃は驚いていた。今までの恋愛など足元にも及ばない程の偉大さである。愛が溢れている音。小川のせせらぎのような安らかさとは程遠い。土石流のような、打ち付ける滝のような威力だった。愛が滝であるなら、心はそれに打たれる岩である。じりじりと削り取られ、なくなってしまうのではないかと不安になる。歯を食い縛り氾濫を何とか食い止める。今にも滝はその速度を上げて、落下せずに彼方へと舞い上がってしまいそうだった。
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2008/11/25 01:30 |
ごぱーーーーーーー
生存が確認できぬほど
一時、放置をかまして
申し訳ありまへんでした。
戻ってこれて良かったす。
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2008/10/06 03:22 |
★三匹が行く!★最終話
数ヵ月後。
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2008/10/06 03:07 |
★三匹が行く!★第六話
役者が集まったところで、今宵の舞台となるべく場所へ向かっている最中。神戸が小声で質問を投げかけてきた。
「ねえ長野君、何て言って誘い出したの?」
僕はすぐには答えず口の端を持ち上げた。短く笑うだけの僕を見て神戸は「ん?」と聞き返す。
種明かしはこうだ。
まず「初めまして。ここからすぐ近くの高校に通っている者です。長野と言います」と名乗る。そして早々に本題へ踏み出す。右へ左へと迷ってはいけない。こういう時は端的に、真っ直ぐと簡潔に物事を進める。その潔さが、胡散臭さを跳ね除けるのだ。
...
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2008/10/06 02:59 |
★三匹が行く!★第五話
言われた通り、遺書と包丁を鞄の中に入れて、真夜中12時、僕は校門の前に到着した。包丁は裸のままで忍ばせておくわけにもいかないので、新聞紙を何重にも重ねて刃の部分を隠した。まだ誰も来ていない。
高鳴る鼓動を必死で落ち着かせようと、何度も深呼吸をする。大事な所で手元が狂ってはいけないので、家では何度もシミュレーションした。枕に練習台になってもらった。思い切り力を入れて包丁を突き刺した。枕はあっけなく貫通した。しかし僕は、たったそれだけでも震える程興奮したのである。人間にも、これから同じ事をする...
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2008/10/01 05:17 |
★三匹が行く!★第四話
僕達三人に課せられた任務が決まった。「理想的な標的を見つける事」である。ここ数日では、僕も神戸も奈良も、登下校中に見かけたホームレスの中に逸材がいるのではないかと、いつも目をぎらつかせるようになった。
というのも、奈良がこんな事を提案したからである。
「ヤるからには妥協したくねえだろ」
つまり、選り好みをしようと言うのだ。失敗は許されないし、人を殺すなんて事はそう何回も出来る事ではないだろう。一回限りのチャンスである事は全員暗黙の了解だった。だから後悔しないよう、三人の理想に最も近いホ...
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2008/07/08 16:24 |
★三匹が行く!★第三話
僕はもう、四時間目が終わると購買部に寄る事もしないで、いち早く屋上に行かなければ、と階段を駆け登っていた。こんなに鼓動が早くなる事は久々だった。焦る気持ちを押さえ、扉の前で数回ほどの深呼吸をする。幾分か呼吸が整ったところで「立ち入り禁止」と書かれた扉を勢い良く開いた。今日も良い天気だ。
「よお」
僕より先に来ていたらしい奈良と神戸が、手をひらひらとさせ僕を出迎えた。
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2008/07/05 01:51 |
★三匹が行く!★第二話
僕はその夜、すぐに眠りにつく事が出来なかった。だって今まで諦めていた自分の夢が、いよいよ現実味を増して手の届くところまで近づいてきているのである。あの二人も今頃期待に胸を躍らせている事だろう。僕は目を瞑り、今日あった事をゆっくりと思い出しなぞっていた。
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2008/06/30 13:55 |
★三匹が行く!★第一話
僕には夢がある。しかしその夢は決して実現される事はないだろうと思う。何故かと言うと、僕の野望というのは僕一人の力では叶えられるものではないからだ。僕の他にもう一人、もう一人いなければならないのだ。
僕は控えめに引かれた腕の線を見た。血はすっかり止まり、かさぶたとなって傷を塞ぎ始めていた。こんな事をしていても僕の夢は叶わない。しかし他に方法もなく、僕は反対の腕の肌をカッターで優しく切り裂いた。
生きる者の体内にはみな血液が流れている。綺麗な赤色が体中隅々を駆け巡り、休む事無く忙しそうに通...
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2008/06/30 02:53 |
うをーーーーー
<うをーーー
やっと終わったーーー。
ラストで手が止まった…
途中、凄くのってたのに。
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2008/06/18 01:52 |
◇クズ◇最終話
「ハンカチ、洗って返さなくちゃ」
鈴は真っ赤になった目を隠したいのか、とっくのとうに泣き止んだというのに、濡れたハンカチをまだ目元に当てていた。笑いながら「優しいなぁ」と呟いた。
古本屋で随分長いこと泣いていた鈴を見かねてハンカチを差し出したのは俺ではない。店番をしていた老人だった。
「あれあれー、そんな泣いたら干からびちゃうよ。ほれ、私みたいに乾燥しちゃうでしょ」
皺だらけの顔を更にクシャッとさせ、老人は鈴に一枚のハンカチを差し出した。古本独特の、苦いような甘いような匂いのするそのハ...
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2008/06/18 01:35 |
◇クズ◇第五話
意外と思われるかもしれないが「長距離走」が学生の頃唯一好きだった。
マラソン大会が近くなると、体育の授業は毎回長距離走になる。その時期だけは、愚痴る周りの連中をよそに、一人だけ内心喜んだりしていた。面倒くさがりのくせに、何故あんなにダルイものを?と言われるかもしれない。確かに面倒くさいのだ。全力で完走する気も更々ない。対抗意識を燃やすことも根性なしを直そうとかいう意思も皆無。何が良いのかというと、歩いたって、立ち止まったって、ちょっとずつでも前に進みさえすれば、いつか必ずゴールに着くという...
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2008/05/28 02:00 |
◇クズ◇第四話
「葛原さん、元気ないですね」
俺の顔を覗き込むように見た鈴は、心配そうに言った。今日は105円の菓子一つだけ。きっと小遣いが底を尽きてきたのだろう。
「そんなことねーよ」
「葛原さん、結構表情に出るタイプですよね。意外と」
鈴はくすっと笑い、鞄の中から財布を取り出した。皿の上に置かれた百円玉と五円玉を掴み、レジに数字を入力する。レシートを出して、両手で鈴に渡した。
「…あんま、もう話せねーかも」
鈴はレシートを折りたたんで財布の中へ丁寧にしまうと「どうして?」と首を傾げて見せた。そ...
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2008/05/22 01:00 |
◇クズ◇第三話
それからというもの、俺達は週5のペースでこの場所で会い、顔を合わす度に言葉を交わすようになっていた。店内に誰も客がいない時には、女の子はカウンター越しに俺の人生暦を楽しそうに聞いてたり、また俺がカウンターの外に出て雑誌コーナーの前に立ち、この本が面白いんだと教えてやったり、店長の愚痴で盛り上がったり…二人きりの時間を、数え切れない程過ごした。
女の子は、俺のどんな下らない話にも耳を傾けた。社会のクズという肩書きを背負った俺の、決して楽しくはない筈の話を、いつでも楽しそうに聞いていた。あまり...
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2008/05/20 03:43 |
◇クズ◇第二話
俺はシフト上、一人で店を回す事が多い。12時から18時までの勤務で、ほとんどの時間をずーっとぼーっとカウンターの中で過ごす。本当は品出しとか清掃とかやった方が良い仕事はあるのだが、言われない限りは決してやらない。自主的に仕事をしたところで、もらえる給料や待遇が変わる訳ではない事を知っている。必要以上に頑張りたくない。だから俺はコンビニの店員というアルバイトを選んだのだと思う。
店長に嫌な顔をされようが、デキる奴と比べられようがそんな事は知った事ではない。呼吸をする事さえ、時に面倒くさいと感...
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2008/05/20 03:41 |
◇クズ◇第一話
クズ
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2008/05/10 02:13 |
もへーーーーーーー
<随分間が開いたけど、
何とか終わりました。
読んでくれた人は有難うです。
前回に比べたら幾分か
言い回しや表現については
悩まなかったかな…ぁ…んー…。
お話の筋も、そんなにはずれなかった…かなぁ。
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2008/04/26 12:26 |
○箱春○最終話
泣き止まない私に、横澤君はしばらく呆然としていた。微動だにしない。情けない奴だ。目の前で女の子が泣いてるって言うのに、何も出来ないの?そんな事を思っていると、横澤君はキョロキョロと辺りを見渡し、心底困った顔で自分の鞄の中をガサゴソ漁った。漫画で言うと、汗が何個も頭の上を飛んでいる感じ。横澤君はハンカチを取り出して(シックで高価そうなものだった)何も言わず私にそれを差し出した。
「…手使えないもん…」
ひっく、ひっくとしゃくり上げながら私は言う。横澤君は差し出した手を一度途中まで引っ込めたけ...
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2008/04/26 04:25 |
○箱春○第五話
ふと、鞄を注視した。さっき乱暴に置かれたせいだろうか。中のものが少しだけ蓋の隙間から顔を覗かせている。よく見たら、それは写真の角だという事が分かった。
もっと注意深く見てみた。人物が写された写真のようだが、何故か私はその写真の一部を見て「見たことある」と思った。思ったというより、確信だ。なんだっけ、何処で見たんだっけ。全体が見えないから思い出せないな。ついこの間見た気がするんだけどな……。
「あーーーーーーー!!!!!!」
私の大声に心底驚いたらしい。横澤君は慌てて持っていた包丁をし...
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2008/04/26 04:18 |